弊社の訪問看護ステーションでは、言語聴覚士による訪問リハビリサービスを提供しています。このサービスは、飲み込みが不自由な方や、発声や言葉の出し方に課題を抱える方々に特に需要があります。飲み込みが不自由な方が全体の約半分で、しゃべるのが不自由な方、言葉がうまく出ない方と続きます。
利用者様によって直ぐにリハビリに入る方や、しばらく世間話をしてからの方などがいるので、セラピストとしては多種多様な対応を求められます。
例えば、飲み込みが不自由で世間話を全くせず直ぐにリハビリに入る方の場合、訪問当初から口腔運動や、発声練習、音読、頸部筋力強化練習などを淡々と行ってきました。
時間の経過とともに利用者様の中には自発的に世間話を始め、訪問時間が延びるケースが出てきました。1年が経過すると、これまで口数が少なかったにもかかわらず、徐々に自然な会話が聞かれるようになりました。さらに、最近では飲み込みの改善を実感するという発言もみられました。
どんな方でも自発的に話し始める時は来るものだなと思い、リハビリを継続することの大切さを教えられました。
このような変化を見る度に、個々の利用者様のニーズにあわせたリハビリの重要性を改めて感じます。
そしてどのような状況でも、利用者が自発的にコミュニケーションを始める時が来ることを信じ、それを支えることの大切さを強く実感しています。