今回は半側空間無視を呈する症例に対し、座位練習を行う際のポイントについて、実技を交えて確認しました。
半側空間無視は右半球損傷で生じることが多く、麻痺側は無視空間と同側にあるため、患者様は自身の身体の状態、肢位、動きに気づかず、麻痺側の使用頻度が減少したり、誤った身体イメージを抱いたりする可能性があります。
また、無視側の身体や外部空間が適切に認識されず、環境と身体の適切な配置や関係が失われることもあります。 これらの影響により、姿勢の崩れが生じる可能性があります。
今回のアプローチでは、麻痺側への感覚入力を通じて知覚的手がかりを与え、無視空間への気づきを促し、身体表象の改善を図りました。
訓練に際しては、姿勢の選定、環境設定、セラピストの立ち位置、どのように感覚を入力し知覚を促すかについてアイデアを出し合い、練習を行いました。