今回は前回勉強会にて症例検討を行った「失語症を伴う高次脳機能障害を有するケース」について、2つのグループに分かれアプローチ方法などを実技を交えて検討しました。
指示動作の入力が重度に低下している場合には積極的な運動が行えない事もしばしばみられます。
私たちのグループでは、このような時にどのようなアプローチがあるか話し合いましたのでその一部をご紹介します。
ⅰ) 環境調整、他サービス間との連携について
在宅サービス間で連携を図り、ケア支援の際も移乗・座位などを行う。
ⅱ) 失語や高次脳機能障害の質的評価について
言語だけがコミュニケーションではなく、文脈を持つ「道具」を使用することも有効。
言葉での説明がなくても、「道具」への認識や解釈ができると動作で表出ができる可能性がある。
例えば、シェーバーや歯ブラシ、くしなど日常使っていたものを利用して「表出をいかにしていくか」
表出が出来れば、どれくらい理解が出来ているのか判断することができて、その表出を繰り返す事がリハビリに繋がる。
ⅲ) 運動について
身体、空間失認で認識しにくい範囲に対して、視覚・触覚刺激の入力を促した後に動作を行う。その際にも認識しにくい領域を含めた運動を入れていく。
などの内容を共有しました。
観察の技術が高いほど多くの気付きがあり、評価やリハビリに繋がる為、今後スキルアップしていきたいと思います。